無限ワンアップ・改

さゆゆのメモ箱

私は私の屍の上にいる

1月は2本、ライブをやった。うち1本は大きな往来自由型のイベントで、私は半年くらいは無善寺でしかライブをやってなかったから人がたくさんいるところに飛び込んだらとても疲れた。でもやっぱり楽しかった。スタッフも出演者もお客さんもいろんな人がいて、みんな何を考えて何のためにやってるんだろうと想像せずにいられなかった。でも理由ってあとからついてくるからどうでもいい。そのイベントに関してはTwitterでばかり情報収集していたから、みんなインターネットの中の世界から立体化して出てきたみたいに感じた。うまく表現できないけど、体温のなさそうな女の子を何人も見た。
それと、年が明けてからライブの出演依頼をたくさんもらっていて、びっくりしている。心がじわっとあたたかくなる。私は一度墓に入ったくらいのつもりでいたし墓の中にいた者にオファーの類もそんなにないことだろうからまずは作品づくりをしたいと思ってたけど、人前に出る機会があって嬉しい。失礼のない程度にしっかり体を鍛える(筋トレをするという意味ではない)。
といっても無理はしない。好きでやってることだから、早押しや三択で答えを出すのは嫌だ。

 

来月都内に引っ越す。実家は居心地がいいけど、いつまでもこのままではいられない。富山に帰ってきてからいろいろあったけど体調もまあまあ安定してきた。引っ越して、東京でまた音楽ライブ活動や好きなことを好きなようにやりたい気持ちはもちろんあるけど、それよりも、東京で毎日毎日朝から晩までまじめに働いている恋人をそろそろ近くで支えたいと思った。
新しく住むところは、8年間住んだ武蔵小金井ワンルームと全然違う。まず風呂とトイレが別々だし、部屋が2つあるし、台所が広い。特に台所は、作業スペースもしっかりと確保できる嬉しい広さだ。シンクも広い。ガスコンロは2口!使いこなしたい。
家族じゃない誰かと一緒に生活するなんて、うまくいくだろうか。初めてだ。私はたぶん、環境の変化に強いほうではない。もちろん楽しみだけど同じくらい不安がある。ちゃんと眠れるのか、起きられるのか。自分のせいで2人ともうまくいかなかったらどうしよう。

でもうまくいかなくても、死ぬわけじゃない。
良くも悪くも、先のことは何もわからない。だからもしダメだったら違う道を探って試す。しっくりくるまで何度でも。それでいい。きっとみんなそうしてる。
間違えてもいい。間違えても、繰り返さなければ。自分に言い聞かすまでもなく経験として知っている。
過去のことを思えば後悔ばっかりで先週のことすら黒歴史で、とめどなく次々と湧いてくる、あの時もっとうまくやれたのにとか、あの時どうしてあんなことをしてしまったんだろうとか。頭に浮かぶと「あああ」とか「うー」と声が出る。でもきっと、「あの時もしあっちの道を選んでいたら」という分岐点で選ばれずにあえなく死んでいった数えきれない私が屍の山になって、そのてっぺんに、"私選手権"で優勝し続けている私が今立っている。ボロボロでも、みっともなくても、今の私がとりあえず優勝。そして可能性として死んでいった足元のそいつらが、優勝者である私のことを世界中の誰よりもよく知っている最強の理解者。
生きてたら絶対にいいことがあるなんて言い切れるわけがない。明日のこともわからない。それでも、できるだけ空気がきれいで、空が見えて、日当たりの良く明るいところを歩きましょう。屍の山に胸を張れるように。
2018年もよろしくお願いします。