無限ワンアップ・改

さゆゆのメモ箱

1121 ベストポエット ネバーウィン

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昨日は「KOTOBA Slam Japan 2021 西東京大会」に出場してきた。これはトーナメント表。

夏〜秋の入院中に燻りすぎて、どこか活気のある現場に関わりたいなあと思ったのが出場のキッカケ。ずっと普通に音楽ライブするだけじゃなんか停滞を感じていて、ちょっと違う畑の表現を吸収して血肉にしたかった。新しい人たちに、片山さゆ里の名前、存在を知ってほしかったのもある。しかし、この大会に出たい!と決めたものの、その頃まだ入院していた。なので、退院後に出場できそうな地区予選を探したところ、退院後の開催日程で、エントリー枠が空いていて、かつ楽器使用OKという独自ルールが敷かれていた西東京予選。ここにしようと決めて、エントリー開始時間の18時に病院の夕食を食べながらスマホからエントリーした。直前に私のお相手の方がキャンセルになってしまったそうで残念だったけど、ひまこ・ヨーグルさんという方が出場することになり私の不戦勝は免れた。よかった。

立川に来たのは久しぶり。駅がデカくて歩くのが大変。実は8年くらい前に立川で子供に勉強を教えるバイトをしていて、当時住んでいた小金井市から足繁く通っていた。その頃から見ると駅周辺はちょっとだけ変わったけど、大きな建物とか駅自体はあんまり変わってない。


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初めてきた会場。フードメニューがあった、食べればよかった。

 

f:id:katayamasayuri:20211121214938j:imageスタッフパス代わり?のスタンプ。だるまさんかわいいね。(すぐ滲んだ)

 

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謎のゆるキャラのゾウさん。

 

なんやかんやあって優勝した。19歳で演劇を始めて、23歳で音楽活動を始めて、以来タイトル的なものをとったのは初めてなのでなんだか嬉しい。

エントリーした時点では「勝つぞ!!!!」という気持ちだったが、いざ蓋を開けてみると出場者が知らない人ばかりだったので勝つビジョンが霞み(弱…)、おとなしく人のスキルを盗むことに徹するイベントにしようと思って臨んだ。しかしいざイベントが始まってみると想像以上に「ガチ」だったので、これは私もガチで行かんと失礼にあたるやろと思い、全力でパフォーマンスした。

アーカイブが残ってるので見てください

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試合を振り返ってみると、とにかく行き当たりばったりだった。瞬発力とひらめきで優勝したようなもん

1回戦は、勝っても負けても必ず観てもらえる3分をもらったようなものなので、いちばん新しく書けたやつを読んだ。

この日のパフォーマンスで読むために書いた文章なので、七五調で整えた。テキストの時点でリズムが整ってると、声に出して読んだ時にグルーブがブーストする感じがあって楽しい。また挑戦してみようと思う。内容は、自分の話ではないけど、これも私にとってはリアルの本当のことなので、めっちゃ切実。「あたし」は、どこにでもいる、すぐそこにいる

 

準決勝。お相手のひさがたまいさんがギターを持ってない!と気づいてプチ混乱が発生!どうしよう!私もギター持たずに行くか!?と悩み、1分で決断。答えは「読み慣れたテキストを新しい見せ方でやってみる」!

katayamasayuri.hatenablog.com

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ギターの使い方は、とっさのひらめきとしてはベストだったと思う。でももっとちゃんとやれたと思う。ギターごめんね

 

決勝。まさか決勝まで進むとは思ってなかったので何も考えていなかった。前里さんのゲストライブを見ながら作戦を練る…じゃんけんに勝った場合と負けた場合……私らしさを出すか新しいことをやるか……ギターを使うかやめるか……ここは素直にやり慣れた自分のスタイルで持ち曲を演奏するか……うーん。お相手の平田さんはHIPHOPの要素を出しつつフリーハンドな表現を見せてくる…私に拮抗するアイテムは何かないか…

そうだ!!

最近書いたHIPHOP韻踏み練習のテキストがあったじゃ〜ん

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いや意味わからんわ!!!!!!!!!!読み慣れてないし!!!!!!!!!

そう、テキストを落とし込めていない。ちゃんと自分で納得した言葉を声に出したいのだ。だから、ちゃんと心から言える言葉を言いたいなあ…

と思って、入院中に書いてた日記のページをめくってたら、必死で書いた言葉が見つかったので、素直な気持ちでそれを読んだ。自分の曲「歴史」とマッシュアップ。この瞬間にこれをいちばん言いたい!言わなくてもいいことを言いたい!という思いが爆発した3分間だった。

 

出場者の皆さんから盗んだものを少し

斉藤木馬。声の出し方からもう違う。お尋ねすると落語からの影響があるとのことだった。ちゃんと整えたステージ用の身体を用意するっていうのは、パフォーマンスにおいて一番大切なこと、いや、基本の基本かもしれない。身につまされる。歌う時に意識してみようと思った。

よ〜かん。全編ボイパでゴリゴリに攻めてくるかと思いきや、効果的な使い方!なるほど、ふいをつかれた。期待して期待して待ってて、ボイパが出てきたらとっても気持ちいい感じ。聴けたら嬉しい。それってエンタメ的な感じがする。テキストは叙述トリックみたいだった。

嘘つき。自由であること、表現って自由なのだ。愛、自由、ロックンロール、私ももっと軽率にそんなことを言っていい。ボーカルマイクにエフェクトかけることは思いつかなかった。あとやっぱテキストはある程度頭に入ってた方がいいんだなと思った、身体が自由だから。

ひさがたまい。カラッとした感じ。彼女も「パフォーマンス用の声」をしっかり持っているタイプだと思った。そういう演者、私は、第一声でビビらされてしまう。自分の話をあっけらかんとしたテンションで語ることは私にはなかなかできないので、挑戦してみたいと思った。

Satori K.O.。自分の体験を作品にするという切り口に強く共感した。特に、苦しかった体験を作品にするということは、私の中では「乗り越えるため」という側面がある。彼女の中ではどうなのかはわからないけれど、何かきっと信念があってのことだと勝手に思っている。作品を作ることは苦しみもあるけど、どうか幸せになってほしい。

平田純哉。演劇とHIPHOP、両方のルーツを強く感じさせるパフォーマンス。メッセージ性も強い。散文的なテキストでも、リズムや抑揚をつけた「読み方」次第でそれはリズムになる、ひいては音楽になりうるのだと。今一番やってみたい表現の先端に近いことをやっていらしたので大変参考になった。

ひまこ・ヨーグル。ステージはいつでも、はじめて立つ人を待っているのだということを思い出した。初とは思えない堂々とした立ち振る舞いとリーディングで痺れた。初心に帰ることができて、全力で私も予選のラスト決めさせていただきました。1回戦のお相手に来てくれて本当にありがとうございました。

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出場者とスタッフの皆さんで記念撮影。ライブハウスに集まれたことが本当に嬉しい、楽しかった。入院中に、都内で感染者数3000人超えたとかのニュース見ながら、もうこんな日が来ないんじゃないかと思ってた。

主催の多嘉喜くん、うめdaくん、お疲れ様でした、ありがとうございました。私は言葉の表現が好きだけど、やっぱり音楽も好きだから、DJタイムありゲストライブありの日で大満足な1日だった。

以上を踏まえて、アーカイブが残ってるのでよかったら見てみてください。

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というわけで、全国大会が12/12(日)に浅草・蔵前にて開催されるそうなので、それに出場する。西東京代表になってしまったので、ちゃんと西東京を背負って勝ちに行けるよう頑張ってみよう。

 

ただいま〜って帰宅したら冷蔵庫にデカい蝶々が2羽もくっついててヒェッて言ってしまった(蝶々がニガテ)。旦那さんが買ってきてくれたシリコンミトンでした。かわいいね。生活はまだまだ続く。

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