無限ワンアップ・改

さゆゆのメモ箱

3.戦場の遠距離恋愛

めちゃくちゃ良い曲なんですよね

 2015年9月27日が初出。スリーフィンガーのカントリー調のピッキングに憧れて練習をはじめたきっかけでつくった気がする。3年経った今ピッキングは別に全ッッッ然うまくなってないけど

実は、もともと、他のアーティストの「戦場の遠距離恋愛」という曲が存在している。今は活動していない、Stereo Fabrication of Youth、通称ステファブというバンドの曲だ

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はじめて聴いたとき「ウワーッかっっっっっけええええ!けど歌詞の意味よくわからん!」と思った。これは、“戦場なんだ”と“遠距離恋愛”で韻を踏む言葉のリズム的な面白さを優先しただけであって、戦場の遠距離恋愛という言葉自体にさほど意味はないのではないか?(知らんけど) それで、ふと、自分も同名の曲つくってみるかぁと思った。たぶんステファブは先に曲ができてからタイトルをつけたのだと思う(曲をきいたらそんな気がした)けど、先に曲名を決めてつくってみようと

というか、「戦場の遠距離恋愛」って言葉、ちょっと濃すぎるくらいの『物語性』を感じる。物語性っていうかストーリー性。想像がふくらむ。だから、感覚としては、創作の「お題サイト」のお題を使って創作している感じに近い。同人小説のサイトやりまくってたとき超使った。お題サイト。タイトルやテーマありきでつくるあのやり方。完全にまっさらな白紙って創造の敵だから、何か縛りやきっかけや足がかりがないと作り始めることができない。わたしは

それと、めずらしく、この曲は伝えたいこととかメッセージの類が一切ない。これまでの片山さゆ里は基本的に明けても暮れても自分の話をしていることが多いんだけどこの曲に関しては自分の要素がマジで全然ない。どこをとっても自分の話ではないと思っているから。だからなんていうかちょっと自分と距離がある。本当は自分の話かもしれないのにね

物語っていう表現は、何かメッセージを強く伝えるときの手段としてかなり有効だと思っている。こんなかわいそうな象がいました【だから戦争はいけません】みたいなやつ。普通に【戦争はいけません】言うよりも、わかりやすい登場人物がいて場所があって出来事があって、物語をなぞり追体験して初めて【戦争はいけません】とわかる

ただ、わたしはそれがスッッッッゴイ地雷で、読めない。具体的には、絵本や童話など"わかりやすくシンプル"な物語が苦手で読めない(※だから"冗長"である小説は読めるし書けるし大丈夫です)。感受性の問題なのか、必要以上に「くらって」しまう。かわいそうなぞうも泣いた赤鬼もよだかの星も、あいつらは一方的にわたしのデリケートな心をタコ殴りにして去っていく。そんでこっちは2週間くらい引きずるんだよ。暴力だ。何言ってるかわかりますか? だから自分の創作ではそれをやりたくない

そういうわけで、この曲は歌詞に関しては伝えたいことは何もないから、勝手に解釈して勝手に受信してください

(と思うけど、この曲もだれかのデリケートな心をタコ殴りして全治2週間にしているかもしれないな。そしてそれは、今回に限らず、何かをつくって発信する際にはあたりまえに付随する可能性です。)

 

「この戦争が終わったら結婚する?」「そのパターン絶対死ぬやつじゃん」

3.戦場の遠距離恋愛 4'49" Play:F